2010年06月06日

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2010年04月07日

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2010年02月05日

2/3 午後4時

 「ちょっと早かったかな」

孝太はクラスメイトの可奈との待ち合わせで、駅前の丸山デパートに来ていた。

学校から直接来たので、少し早めに着いてしまって、手持ち無沙汰な感じがした。

「可奈のやつ、いったい何の用なんだ?俺に貢がせるつもりなのか」

不安を感じながら待っていると、制服姿の可奈がこちらに向かってきた。

 「ごめん、お待たせって…ちょうど4時じゃん。少し早く着いちゃった?」

 「ほら、女性を待たせるわけにはいかないじゃん?」

慣れないながらの紳士っぷりを発揮すると可奈が噴出していた。

 「孝太君って面白いね、ぷぷ」

 「…ちょっと馬鹿っぽかったかな。はぁそんなに笑うことはないだろうよ」

 「いや、ホントに面白かったんだってば」

可奈が心から笑っている姿を見ると、何だかちょっと嬉しくなっていた自分がいた。

 「よし、んで今日は何用?」

 「実はさ、ネクタイを選んで欲しくって。ほら、さ…」

 「なんだそういうことか。そういうことならいくらでも付き合ってやるぜ」

 「こういうこと頼めるのは孝太君しかいなくて…何も聞かないの?」

 「ネクタイ選びなんて理由なんて聞かなくてもわかるし、俺にしか頼めない理由を考えると、それだけ信頼されてるってことだけで十分」

自分でもかっこよすぎだと思うぐらいスラスラと言葉が出た。

 「…ありがとう」

可奈は恥ずかしそうに頬を染めて言った。


3階にあるネッド・アローズという人気のブランドがあるコーナーにはバレンタインコーナーと称されて、ネクタイの商品群が設置されていた。

エスカレータが3階に差し掛かると、すぐに可奈は僕の手を引いた。

 「ここで降りよ」

冷え性である僕の手がひんやりしているにも関らず、何も言わずに手を引いてくれる可奈に対してありがたかった。

以前彼女とのデートで、手をつなぐときにびっくりされたことがある。

あまりの手の冷たさに「どうしてこんなに冷たいの?信じられないぐらい冷たい…」と言われた。

自分でもつらさを知っているし、言われる覚悟はしていた。

ただ改めて言われると、はやりショックではある。

それ以来僕は手をつなぐことをやめてしまった。

彼女は「気にしない」と言ってくれたものの、しづらくなるのは自然の流れであった。

冷え性は自分にとってもつらく、相手にも一種の「被害」を与えてしまう、そんな気がしてならなかった。

何も言わない可奈に聞こうと思い、顔を見るとそこには恋する少女の顔があった。

自分が好きな相手である男性のネクタイを選ぶだけでもこんなに輝いた目をして、頬を染めている可奈を見ると、質問するのが馬鹿馬鹿しくなった。

 「ねぇ?この色なんてどうかな?」

 「こっちのほうが大人の感じがしていいよ」

まるで可奈と恋人同士になった、この時を楽しんでいる自分がちょっと恥ずかしくもあったが、嬉しかった。

「こんな風に付き合えたらいいにな」

心の中でそうつぶやいた。


気がついたら8時を過ぎていた。

ネクタイ以外にもデパートを見て回っていたので、あっという間に時間が過ぎていた。

 「もう8時!ごめんね、孝太君。遅くなっちゃって」

 「お前こそ、大丈夫?女の子が遅くなっては色々親がうるさいじゃん」

 「うちはね、今日親が出張でいないんだよ。だから何時でも大丈夫」

 「制服姿はさすがに限度があるだろうよ…」

 「ふふふ。まぁね。そうそう今日付き合ってくれたお礼をしなきゃね。夕食付き合ってくれる?」

 「ん?いいけどさ。でもあんまり遅くなると後々厄介になりかねんぞよ?」

 「大丈夫!親戚がやっているイタリアンレストランがあるからそこに行こう?そこなら親戚のおじさんがいるし、遅くなっても大丈夫だから、ね?」

 「じゃあお言葉に甘えていいかな」

 「きーまりっ!」

駅北口にある可奈の親戚がやっているというイタリアンレストランに向かうことになった。


他愛のない会話をすることがどんなに落ち着くことだったということを僕は忘れていた。

夕食の時に出てきた温かいスープの中に浸っている感じのような空間…幸せの一時を味わって、帰路についた。

風呂に入って一息をつく。

「可奈、ホントに嬉しそうだったなぁ 彼氏ってどんな人なんだろうか。あの可奈が頬を染めるんだからよほど…」

無駄な想像をしながら物思いに耽っていると、11時を過ぎていることに気がついた。

「ヤベっ 提出物あったようなぁ」

明日までに出さなければならないレポートがあったのを忘れていた。

急いで風呂から上がって、パジャマに着替えてレポートの作成に取り掛かっていると、携帯電話のイルミネーションが光っていたことに気がついた。

「孝太君。今日はありがとう。すっごく助かったし、ホントに感謝しています。今度は孝太君のお願いを聞くからいつでもいいからメールちょうだいね」

可奈から文面からでも手に取るように感謝の気持ちがいっぱい溢れていた。

メールに返事をし、レポートを終わらせたのは2過ぎだった。


posted by jk3 at 22:57| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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